■Coney Island (Astroland)

CYCLONE
見た感じ、なんのこたーないふつうの小ぶりな木製コースターなわけなんですが、このコースターには特別な意味があります。


このコースターができたのが1927年、現存する世界最古の木製コースターと言われており、ニューヨーク市の歴史的建造物としても登録されているのだそうな。かなり有名で一般のニューヨークの観光ガイドなんかで紹介されていることもあり、マニアじゃない人でも知っている方も多いのではないでしょうか。このコースターを元祖としてレプリカが作られるほどで、コースターマニアとしては、コースターの原点的なものとして特別な存在なわけです。


このコースターがあるのはニューヨーク州ブルックリンのConeyIsland。このあたり一帯がリゾート地のようになっていて、ビーチリゾートの一角にアトラクションが集まっている感じ。リゾートっていったってその言葉から想像されるこじゃれた感じは薄く、なんていうか古さ爆発。悪い意味じゃなく、一帯がなんとも古き良きなつかしい庶民的な雰囲気。ちなみに上の写真は地下鉄(こ の付近は地上走行してるけど)の駅のコンコースっぽ いところの入り口ね。


ビーチのほうはボードウォークになっていてオサレリゾート的な雰囲気もありますが・・・




ちょっと踏み入れるとこんな雰囲気。日本で言うと江ノ島の海岸沿いに花やしきつくちゃった、みたいな感じかしら。


正確に言うと、CYCLONEはConey IslandのAstrolandというパークのアトラクションです。ただ、Astroland自体は2008年9月に閉園されており、現在はこのCYCLONだけが残されている、という状況なのです。


そんなわけでやってきましたチケットブース。あいかわらず古き良き感じですが、料金はあまり古き良くなく、$8(2010年6月現在)。意外にも最新コースターに匹敵するお値段ですが、維持、メンテには通常以上の手間がかかるでしょうから、当然といえば当然か。


当 然躊躇なくチケット購入すると、こんなレトロなチケット。チケットブース横から入場して乗り場までの間、外部進入できない構造なんだから、チケットブースでちゃんと入場者数見てればこのチケットなくてもいいんじゃないかという気もしますが、このあじのあるチケットはぜひ残しておいてほしいですね。


乗り場まではこんなフェンスに囲われた通路をぐーるぐるっと歩かされます。ね?外部進入できないでしょ?結構長く、一応これがキューラインってことになるのかしらね。ここまで並ぶことがあるのかどうかは知りませんが。


ホーム進入直前の窓口でチケットは回収。いやん、記念に持って帰りたいのに。短い命でもったいない。


ホームに到着すると奥のほうに番頭よろしく、おっちゃんが座ってて、こっちこっちって言われる。言われるがままに近づいていくと荷物を預けろと。ロッカーや荷物置きのカゴとかはなく、乗車時はこの番頭さんに荷物を預けます。この番頭さんを境に手前が乗車ホーム、奥が降車ホームになっていて、降りたあとはまた番頭さんから荷物を返してもらうという仕組み。


さてホームに着いたら早速、見ないといけない物が・・・あぁ、あったぁ、これこれ。このコースター、ブレーキなどの操作が手動なんです。こんな感じでホームからバーが生えてて、これをえいやと操作するわけです。なんというローテク。さすが歴史的建造物。






ラ イドは、かなりでかい8人乗りの車両の3両編成という珍しい感じ。ハーネスは腰ハーネスで、お隣と共有。シートベルトはなかったと思う。腰ハーネスっていうか・・・腹ハーネス?みょうにぶっといハーネスが普通より高めの位置に。スプラッシュフォールの着水時衝撃対策のハーネスみたいな雰囲気がある。しかもシートがふっかふか。座面も背もたれも横もふっかふか。これが何を意味するのか。なーんかやな予感がするわねぇ。


ふっ かふかに包まれてスタート。トコトコ巻き上げて、さあファーストドロッ・・ぷぅうわわわわわわぁぁぁ☆%□△?!!ふっかふかの予感的中。とんでもない振動、いや、これは振動なんてあまっちょろいもんじゃない。乗り心地改修前のよみうりランドのホワイトキャニオン乗ったことある方、ドロップ時の細かくがっくんがっくんドロップするような挙動わかるかしら。あれの本気版です。もうレールが階段状になってるんじゃないかと思うくらいのがっくんがっくん。もちろん普通の振動も激しく、横方向にも、おまえマッドマウスかよっていうくらいの激しさ。お隣と仕切りがないソファー型のシートなので、隣の人とぶつかり放題です。


ファーストドロップを耐えると、がたがたと上昇してターン。頂上では止まるんじゃないかと思うくらいの速度に。そしてセカンドドロップはやっぱり本気で乗客を壊しにかかります。


セカンドドロップの次はキャメルバック的なもの。キャメルバックでの浮き具合は・・どうだったんだろうねぇ・・って、だからさー、あまりにも衝撃的な乗り心地で、1回乗車だけじゃコースがどーだとか浮き具合がどーとか味わってる余裕ないつーの。


その後も基本的にはオーソドックスにドロップと上昇、ゆっくり旋回を繰り返して往復という感じ。規模の割りに長かった気がするけど激しい乗り心地故にそう感じたのかもかもしんない。しかしこのいちいち超減速、ドロップを繰り返すこの感じ、逆に毎回、くるぞくるぞって感じのファーストドロップみたいな感覚を味わえるともいえるかも知れん。それでいて、くるぞくるぞ感を裏切らない超絶荒々しいドロップですから、そういった意味ではエキサイティングではありますね。こんなやつなんだってことをわかった上で、万全な体調で再度望めば、これはこれで楽しめそうな気がしてきました。


しかしこの時は、前日のEL TORO連続乗車でかるーく痛みを残す頭と首を完全にノックアウト。ドロップが迫ってくるたびに恐怖です。痛み的な意味で。さすがにハンズアップしっぱなしは無理だった。でも前列のほうはハンズアップ率高かったような気もするので、前のほうはもう少しまともなのかもしんない。なんせあたしゃー最後尾乗りましたから、それもあったかなと。




へろへろになってホームに戻ってくると、降りる前にスタッフが一言、「もっかいいっとく?」。このコースター、その場で$5現金で払えば降りずにそのままもう一回乗せてもらえちゃいます(2010年6月現在)。昔から続く名物的なサービスだそうな。さすがに今回は丁重にお断りさせていただきましたが。


そんなわけで乗車感はとんでもなかったわけですが、このコースターに関しては、それよりなにより乗ること自体に意義があるという感じ。コースターの原点に乗れる、それに尽きると思います。ぜひ後世に渡って大切に残していってもらいたいですね。


Home