■Everland

T Express
アメリカのSixflags GreatAdventureにあるEl Toroと兄弟機と言えるインタミン製の木製コースター。El Toroは木製とは思えない乗り心地の良さが特徴でマニアの間でも高い評価を受けています。



Everlandの一番奥に位置する「ヨーロピアンアドベンチャー」というテーマエリアにこのマシンはあります。広大な敷地をエントランスから歩く歩く、丘陵地にあるパークなので坂も半端ない。
うげー、ちょっとやになってきたわー、ってころにやっと到着T Expressのエントランス。テーマに沿った雰囲気で作りこまれてます。ここで目に飛び込んでくる「T」のロゴ。後で知ったんだけど、SK Telecomという韓国の携帯電話会社のロゴらしい。スポンサーのロゴがそのままアトラクション名になってるってことですな。





一 定の人数毎中に案内されて、駅の改札をイメージしていると思われる小部屋でプレショー。プレショーったって、モニターで注意事項的なVTRを見せられるだけなんですが、単純なコースターのアトラクションとしてはこんな感じで一回列の流れを止めてプレショーするのは珍しいですね。雰囲気作りを頑張っている方かと。







その後小部屋を出るとながーいキューラインが待っているわけですが、そこにもこんな感じでオブジェがあったりとがんばっていて評価できます。



ホー ムに到着、席は自由に選べます。一応キューラインからは一両分の人数を案内されるのですが、希望の席が埋まっていても写真にある後ろのラインで次の回を待つことも可能。空いてる席を指定される場合もありますが、最後部に乗りたいんだい!とか一言いえば大丈夫みたい。まあもちろん韓国語か英語、もしくはジェスチャーで。



ライドはこんなの。長さ調節自在のシートベルトとラップバーのみでとっても開放的。ラップバーは最近のインタミン製スチールコースターと同じような無段階に倒れるタイプなので微妙な調節可能です。Express(急行列車)なわけなので先頭車両は汽車型になっているわけですが、ぺったんこで無駄に長くなくて前方視界は申し分なし。1両当たり2×3列シートです。ライドの色は写真の緑と赤の2両で運行してました。





そんなわけでホームをスタート、巻上げに向けてガタゴトガタ・・・・ゴトいわねぇ!?走り出してすぐ分かる乗り心地の良さ。木製特有のガタゴト感が皆無。ていうか木製にした意味あんの?ってくらい。まるでスチールコースターです。巻き上げもサンダードルフィンなんかと同じワイヤーで吊り上げるタイプで、カタカタいわねーわ、はえーわで木製っぽくなさすぎです。その乗り心地の秘密はなにやら木材の製法から違うんだそうな。



巻き上げると、くるりとターンしてちょっとスピードに乗り始めたところでファーストドロップ。その角度77度!木製としてはありえない角度でしょー。その勇姿は巻き上げ中に右側に眺めるとすげー迫力。これからあそこ落ちるかと思うとうっとり。なんか那須ハイのビッグバーンコースター思い出しました。最後尾に乗ると、とんでもない引きずりこまれ感が味わえます。なんかね、ぐわっと引き込まれてそのまま転げ落ちてる感じ。体は完全にライドから離れて、ライドに乗ってドロップしてる感じじゃない。いや、実際には離れてないかもしらんが感覚的にはもう、単に体が生身で落下?こりゃたまらんわ。



ファーストドロップの後は大キャメルバック。どれどれ、浮き具合はどんな感じ・・・ぐあぁぁ!強烈です。太ももラップバーに強打。浮くと言うよりもスコン!っと上に投げ出されてる感じ。東武動物公園のカワセミと非常によく似た挙動に感じました。おもしろいのは最後尾。最後尾だと前の車両に引きずりこまれ、キャメルバック登坂中に加速し始めてそのままうわぁぁっ、と上に投げ出される感じ。なんかもう登坂中からマイナスGみたいな感覚。



大キャメルバックのセカンドドロップの直後ぎゅわんとターン。ちょっと分かりにくいけど上の写真で右上端がセカンドドロップね。このコースターのターンは全体を通して45度あろうかというカントのついたターン。木製としてはありえないカント角です。今でこそ国外のマシンであれば木製でもめずらしくなくなりましたが、私は初めてだったし、わっくわく。ドロップしながらそのままターンに進入みたいな無理目なコース展開のはずなのに走行はやっぱりスムーズ。ほんとに木製かよ、これ。
その後すぐにおんなじ感じで左ターンしてぎゅんって登って平坦なところで一息。先にはスコンっと落としてくれそうなドロップがみえて(上の写真のライドがいるとこ)わくわくしていると、ドロップ直前で減速!えぇーー。これはちょっと残念。先頭に乗ってると、後部車両に引っ張られてドロップにだらーっとぶら下げられる感じでほんとがっかりです。


その後は、基本キャメルバックとターンの繰り返し。キャメルバックは最初のやつほどではないですが、相変わらず良く浮きます。むしろ浮きが強すぎずちょうどいい感じ。でもやっぱりポンって突き上げられる感じの浮き方。最後尾乗車時の登坂中加速のおもしろ挙動も同様にここでも楽しめます。木組みの中を走る箇所もそこそこありますが、コースどりが単純なせいか、あまり「うっひゃー」な感じは感じられず。


この異次元の乗り心地や強烈なマイナスGなど、全体的にかなり秀逸のコースターです。現存する国内の木製コースターに比較すれば雲泥の差。もしこれが国内にあれば木製コースターの中では特出したものになるでしょう。これがへたすりゃ国内移動より手軽にいけるお隣の国で楽しめるんだから、乗らない理由はないでしょ!



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