富士急ハイランド

高飛車 [Page2]
【2012.05追記】
本レビューはオープン前に乗車した時のものです。オープン後乗車してみたらまったく乗車感が異なることが分かりました。Page2の最後にオープン後のコメントを追記しています。それ以外はオープン前の記事であり、オープン後の状態とは別物であることをご承知ください。


さて、ライドに乗り込みスタートしたわけですが、ちょっとその前に忠告。一応屋内部分もあるし、オープン前だしってことなので・・
これ以降、ネタばれ注意!
初回は新鮮な気持ちで乗りたいぜって人は、乗るまでこれ以降読まないほうが無難でしょう。



スタートすると左に曲がりながら暗闇の中へ。特に演出などはなく、真剣な真っ暗闇。レールも何もまったく見えません。まずは数mの小ドロップ。ホームのある2階部分から地面くらいまで落ちてるってことですね。知らないとちょっとびっくりするかもしれない、適度な落下感が楽しめます。ドロップ後間髪入れずにちょっとホップして右ターンしながらハートラインロールに進入、1回転ロールします。以上の行程がすべて真っ暗闇の中展開されます。真っ暗闇の中でのハートラインロールはなかなか新鮮な感じ。この小ドロップ→ホップ→ハートラインロールの流れは乗車感も非常に滑らかで、なんだかリズム的にも心地よく序章として楽しめるパートです。





ハートラインロールの後、リニアモータで一気に急加速!2秒で最高速度100kmだそうです。リニアモータなので、エアランチで一 気にどっかんと加速するドドンパとは違い、ぐんぐんのびるような加速感が味わえます。注目すべきは上方の写真を見てもらうとわかりますが、急加速前にちょこっと落下が入るとこ。ちょいと落下させてそのまま停止させずにノーカウントできゅいーんと加速、実に気持ち良いです、コレ。でも急加速前の速度が落下した割にあがらないような気がして、停止させないまでも減速させてるのかと思ったんだけど、ムービー見直してもよくわからず。




上の写真はリニア加速出口方向から。ドドンパよろしく、トンネルからしゅぱーんと発射で、視覚的効果もいい感じ。発射カウントもナシってことで、トンネル内での演出は特にナシでした。でもそのおかげでリニアモータ(なのかな?)のきゅーんっていう動作音がよく聞こえて、これが何よりの音響演出なんじゃないかと思うな。




リニア加速後、最初にやってくるのはこんなでーっかい垂直ループがねじれたような、コークスクリューのようなエレメント。トンネル出て直ぐに上昇して空に向かって爽快に・・・・ってえぇ?!爽快じゃねぇ!なんかねすげー揺れんの。木製のような振動とも違う、揺れと言うかブレと言うか。レールごとがくがく揺れてるようなそんな感覚。そんでもって+Gがきつい。がくがく言いながらぎゅーぎゅー+Gに耐えてる感じ。







そして前の変形ループを下るとそのまま間髪入れずに上昇してこんなコブラロール的な何か。形としてはコブラロールなんだけど頭の部分たれ具合がうっすい。頂上でも真横になるわけで、乗る前は「なかなか楽しそうじゃね?」とか期待してたんだけど、いざ乗ってみたらぜんぜん記憶に残ってません。ムービー見直しても油断してると見過ごすくらい。走行向きの変化が少ない分、印象に残らないエレメントになってしまったようです。



薄コブラロールの後は、最初の変形ループよりコークスクリューっぽいコークスクリュー風のエレメント(なにそれ?)をこなし・・・



次 にくるのがカワセミにもあった、 キャメルバックの頂上で切り返したみたいなやつ。カワセミ同様のエアタイムを期待するわけなんですが・・・浮いた記憶がない。今回、カメラ持って撮影に集中した状況でしか乗れていないのでちょっと自信がないですが、ほんとに浮かなかったんじゃないかなあ。これはちょっと次回の確認事項。




その後ちょいとホップっぽく上昇してブレーキング。いったん駅舎にご帰還です。




駅舎の中では特に演出があるわけでもなく、暗いわけでもなく、普通に徐行で右にUターン。




Uターンして駅舎を出ると、突如として現れる壁!






壁の正体はもちろんこれです。今回のギネスポイント121度ドロップのタワー。落下角度121度で2011年7月7日にギネスレコード認定されました。これの背中側を垂直に巻き上げます。




真横から見るとこーんな感じよ、うっひっひ。






巻き上げはチェーン式。巻き上げ前にちょっと長めの停止の後、意外に早い速度でぐんぐん巻き上げ。垂直に巻き上げられる様はなんだかウルトラツイスターを思い出すね。






巻き上げきると頂上をよっこいしょっと乗り越えて、平面部を加速し始めると同時にぐんっ、とブレーキをかけて一旦停止。ブレーキ時は乗ってると結構ハーネスにぐっと押し付けられる感じ。




じわりじわりと超徐行で落下まで焦らされ。上の写真辺りまで焦らされます。ここまできたって、これから落ちていくレールは見えません。だって121度だもんね。







ぎ りぎりまで焦らされたら、ブレーキをじわっとリリースして121度ドロップ!ドロップの裏(?)にえぐれ込むかのような感じでうぐぅっと落下。正直、ギネスレコードとは言うものの、乗る前は90度超えてここまでのオーバーハングのドロップが楽しいのかどうか疑問に感じてました。もうえぐれ過ぎてドロップというより単なるループ系のエレメントみたいな感じになっちゃうんじゃないか、とかね。でも乗ってみたら、なかなかどうして、ちゃんと「121度のドロップ感」が味わえます。えぐれ込んで落下する様は新鮮で楽しめます。



121度でほくほくになった後は、ダイブループ。なにげに日本初登場かしら。ぐいーんと上昇してくりんとひねってそのまま垂直ループの後半を下る感じ。



ダイブループの下りのあとそのまま上昇して頂上でまっさかさまになるこんなエレメントをこなし・・・



最後はインメルマンでシメ。さっきのダイブループを逆走するエレメントです。このインメルマンとダイブループが重なるように並んでる様はなかなか無い眺めですねえ。同じ支柱にくっついてるし。



一度駅舎の中に入ってブレーキングの後、すぐに一回駅舎から出てホームへと帰還で終了。



降車後、出口へ向かい、真っ赤な階段を下ると「高飛商店(タカビショップ)」へ。ここでお約束のライドフォトやらグッズの販売をするようです。




ライドフォトは121度落下のところで撮影となるようで、どうやら上の写真の位置(白い鉄塔)にあるカメラからズームで狙うんじゃないか思われる。これはめずらしい。



ライドフォトのお名前は「高飛写真(タカビシャシン)」だってさ。写真とシールに加えて携帯待受なんてのが見受けられます。お値段もお手ごろだしいいんじゃないかしら。



さて、総括ですが、まーとにかくよく回ること。というか回りっぱなし。コース見直してみればわかりますが、エレメントとエレメントの間に一切休憩を与えない、常に何かしらエレメントをこなしてると言う感じ。ある意味ええじゃないかより忙しいコースターかもしれない。そんなだからか、乗車後は・・「うーんなんかほんのり気持ち悪い」。どうやらコーヒーカップとかの回転系に近い酔い方をするようで、人によっては完全にノックアウトされてしまうようです。そしてその乗り心地も滑らか爽快ならいいんですが、とにかく全編を通して激しい揺れとプラスGに耐えてたっていう印象しか残っていない。外から走行しているのを見ると、驚くほど静かだし滑らかそうに見えるので、なんであんなに揺れがあるのかほんと謎。今思えばホームに立っていて、走行中のライドが戻ってくるころになるとホーム近辺のレールがゆれてホーム自体も微妙に揺れる感覚がありました。レールごと揺れちゃってるってことなんだろうか?プラスGの方もコース的には抜けてもおかしくない箇所があるわけなんだけど、なぜか抜けた記憶が無い。常にプラスGと戦ってた印象なんだよなあ。このへんも次回じっくり再確認してみる。



「高飛車」onride&offrideムービー

最後にonrideとoffrideのムービーです。むちゃくちゃ画面揺れがありますので、映像酔いに注意。このムービーは片手支持だったからってのもあるんですが、両手でがんばってホールドしても、それほどの改善はなかった。そのくらい揺れが激しいってことです。とりあえず・・・見た目にだまされて、爽快なコースターだと思って挑まないほうがいいです。回って回って、振られて振られて、あ〜れ〜、というハードなコースターだということを認識した上で乗ればまた感想も変わってくるかもしれない。今回は撮影しながらしか乗っていないので、軽く酔ったのもそれが原因かもしれないし、乗車感もじっくり味わえていないし、もう一回乗ってみないとわからんな、と思ってます。スタート〜リニア加速の流れと、ほかでは味わえない121度落下は秀逸だし、日本初登場や世界でも類をみないものを含めこれだけのエレメントが一度に楽しめるコースターも貴重です。一度は乗って損はないと思いますよ。


【2012.05追記】
やっとオープン後に乗ってきました。乗ってびっくり、あれれ?なんか快適だぞ?変な揺れもないし、滑らか走行。ちゃんとエレメント頂上付近の抜けるべきところではプラスGも抜けており、ふわーっと浮遊感も楽しめます。くわん、くわんとリズミカルな感じに走行。適切な速度に調整されたってことなんでしょうか?これなら全然ありです、楽しいです。
酔うようなこともまったく無し。見事に癒し系コースターに様変わりしてました。特にタワー後の後半パートがゆったり走行に感じた。
その他、以下オープン後乗車で変わったこと、分かったことなど。
  • キューラインからホームへは1両定員ごとの案内。前列シートor後列シートは原則案内順通りに指定される(人数組み合わせ具合によっては変動)。そして案内順通りの乗車になるので、実質前列、後列内のどのシートなのかまで指定されているということになる。
  • スタッフの居酒屋ユニフォーム着用はなく、通常のトレーナーなユニフォーム。これは寒い時期だけの措置かな?
  • ス タート直後の暗闇ゾーンが建物のドアが半開き(?)になっている風で明るめになっちゃってる時があった。せっかくの暗闇ハートラインロールが見え見えなので頼みますよ。その後乗ったときは暗さ戻ってましたが、それでもオープン前のときより光漏れがあったような?
  • タワー直前のキャメルバックの頂上で切り換えしてるみたいなエレメントはしっかり浮いてました。浮くというよりもカワセミ同様、ハーネスにぐっと押し付けられるようなマイナスG。
  • タワー上りきったあとのプレーキングがちょっとマイルドなったような気がした。
  • キューラインのモニターでのムービーで各エレメントのオフィシャル名称が明らかに。以下に走行順にまとめてみます。
イメージ
オフィシャル名称
コメント
No Image
HARTLINE ROLL
最初の暗闇のとこ。これはそのまま。
LINEAR LAUNCH
リニア加速。
GRAVITY DROP
垂直ループがねじれたコークスクリュー風のやつ。
COBRA ROLL
うっすいコブラロール的な何かな所。なんだ、そのままなのか。
LOOP SCREW
コークスクリューっぽい所。ちなみに、これの後の頂上切り換えし付きキャメルバックみたいなやつは名称無し、というかそこも含めてLOOP SCREWの表示のままだった。
VERTICAL ROLLING
タワーの巻上げ部。巻き上げにエレメント名がつくって珍しいね。
VERTICAL DROP 121
121度ドロップ。
TWIN ROLL
ダイブループからインメルマンの流れをセットでこの名称。



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